東北FOOD研究室

Vol.4 毎日コツコツ「骨貯金」

骨の5つの役割

ボクたちの体を家に例えると「柱」のような存在の骨だけど、たんに体を支えているだけではなくて、生命維持に重要な以下の5つ役割を担っているって知ってた?

1.体を支える……大小合わせて約200個の骨が全身を支えている
2.体を動かす……骨と筋肉が繋がり、関節が支点となって動いている
3.臓器を守る……外からの衝撃などから大切な臓器を守る
4.血液をつくる……骨の中心部にある骨髄で赤血球、白血球、血小板がつくられる
5.カルシウムの貯蔵……体内の98%以上のカルシウムが骨で蓄えられている
骨は新陳代謝をする活動的な組織
骨
骨をこわす細胞「破骨細胞」と、骨をつくる細胞「骨芽細胞」で、骨は生まれ変わるんだ。
まず破骨細胞が酸や酵素で古い骨を溶かして吸収。次に骨芽細胞がコラーゲンを産生し、そこにカルシウムやリンなどのミネラル成分が付着して新しい骨がつくられ、約3〜5年で全身の骨が生まれ変わるといわれているんだ。
骨はじっとして静かな組織に思われがちだけど、「こわす」と「つくる」のサイクルを絶え間なく繰り返しているとても活動的な組織なんだよ。
骨の貯金が重要!

骨強度は、「骨密度」と「骨質」の2つの要素で決まり、この両方ともが低下したり、どちらかが極端に低下したりすると骨が弱くなってしまうんだ。
骨密度は成長期に上昇して、男女とも20歳頃がピークとなり、40歳代くらいから徐々に低下。特に女性は50歳代以降に大きく減少するらしい。
骨の健康を維持するためには、幼少期から思春期に骨に必要な運動や食事で「骨の貯金」を殖やし、その後の取り崩しを減らすことが重要!
だけど、若いころの骨貯金が少なくてもあきらめないで!
何歳からでも、適切な運動や食事などを取り入れることで、骨密度の残高を減らすスピードが緩やかになり骨粗しょう症のリスクを減らせるみたいだから、骨密度に自信がない人は生活習慣を見直してみませんか。

骨の構造と必要な栄養素
骨の構造と必要な栄養素
骨の構造を鉄筋コンクリートの建物に例えると、鉄筋にあたる部分がコラーゲン(たんぱく質)、周囲のコンクリートがカルシウムにあたるんだ。
骨貯金を増やすには、骨をつくる栄養素のカルシウム、たんぱく質、ビタミンDに加え、骨を強くするための栄養素であるビタミンK、マグネシウム、亜鉛、カロテノイドなど、これらを含む食品を日ごろの食事に積極的に取り入れよう。
骨の構造と必要な栄養素
バランスの良い食事と適度な「運動」と「日光浴」

骨は重力に逆らうタテ方向の負荷がかかると強くなる性質があるので、ウォーキングや筋トレを習慣化するのが良いのだけれど、それが無理な人は日常の生活の中で出来るだけ体を動かそう。
また、ビタミンDは日光浴によって体内で生成されるので、1日15~30分程度の日光浴を心がけ、日焼けが心配な人は手のひら日光浴がお勧めだから試してみてね!

大豆レシピ

たんぱく質とカルシウムが豊富で栄養価も高く、そのうえ家計にも優しい大豆製品は、毎日の「骨貯金」におススメの食材。


◆納豆はさみ焼き
よく使う食材を集めて「骨」にも「家計」にも嬉しいメニュー
納豆はさみ焼き
◎ 材料
【2人分】
油揚げ2枚、納豆1パック、キャベツ大1枚
長ネギ1/2本、削り節1パック、しょう油適量
◎ 作り方
  • キャベツは湯がいて小さめのザク切り。ネギはみじん切り。
  • ボウルに納豆、付属のタレ、削り節の半量を入れて混ぜ、①を加えて混ぜる。
  • 半分に切って袋状にした油揚げに②を詰め、フライパンで焦げ目がつくまで両面焼き、残りの削り節としょう油をかける。
◆揚げ出し豆腐ふう
厚揚げと片栗粉で手軽に揚げ出し豆腐ふう
揚げ出し豆腐ふう
◎ 材料
【2人分】
厚揚げ1パック、水300㏄、濃縮麺つゆ適量、
片栗粉大さじ2、削り節、生姜、ネギなど
※麵つゆの希釈倍数はお使いの商品ラベルを参考に
◎ 作り方
  • 厚揚げを6~8等分に切り、片栗粉をまんべんなくまぶす。
  • 鍋に水と麺つゆを入れて沸騰させ、厚揚げを入れて煮る。
  • 汁にトロミが出てきたら、鍋底につかないように軽くまぜながら厚揚げが温まるまで煮る。
  • 器に厚揚げを盛りつけて汁を注ぎ、薬味をのせる。
「かかと上げ下げ★体操」で骨を刺激!

骨は、重力に逆らうタテ方向の負荷がかかることで、骨芽細胞を活性化する性質があります。
かかとの上げ上げにより、骨に体重の負荷がかかることで、骨を作る骨芽細胞が活性化し、骨貯金の減少を最小限に抑えることが期待されます。

【気を付けて欲しいポイント!】
・足の5本指を意識しながら踏ん張り、かかとを持ち上げます。
・かかとを上げた時は、背筋を伸ばすことを意識します。
・かかとを下げる時は力をいれすぎないように気を付けましょう。


「かかと上げ下げ★体操」で骨を刺激!
NOBU高橋先生
体操の監修はフィットネスインストラクターのNOBU高橋先生
1人でも多くの人に健やかライフを送ってもらえるようにと考案した「人生ありがとう体操(立位バージョン座位バージョン)」をYouTubeにて配信中